証券口座の情報漏洩が心配なとき|楽天証券・SBI証券で今日できる対策

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2026年10月5日、大和証券グループが、委託先のサーバーから約11万人分の氏名・メールアドレス・口座番号が漏れた可能性があると発表しました。 証券口座を持つ人にとって他人事ではないため、利用者側でできる対策を、楽天証券とSBI証券の公式ページで確認してまとめました。

結論です。漏れた情報だけでは、口座にログインも取引もできません(大和証券の説明)。ログインには、パスワードなどが別に必要だからです。 危ないのは、漏れた情報を材料にした偽メールで、ID・パスワードを盗まれることです。 対策の柱は「リンクから入らない」「パスキーを設定する」「通知を有効にする」の3つです。パスワードの管理を足した4つは、楽天証券とSBI証券に共通です。

📌 この記事でわかること
  • 今回の漏洩で、何が漏れて何が漏れていないのか
  • 楽天証券・SBI証券に共通の対策4つ
  • 両社で名前や仕組みが違う設定の一覧表
  • 楽天証券・SBI証券それぞれで今日やる設定
  • 被害にあったときの補償(楽天証券・SBI証券の違い)
  • 偽サイトに入力してしまったときの連絡先
🎬 この記事の内容を動画で見る(2分44秒)
共通の対策4つと、楽天証券・SBI証券それぞれで今日やる設定を見られます。記事はこの続きで、両社の設定を比べた表と、各社の公式ページへのリンクを載せています。

今回の漏洩で、何が漏れて何が漏れていないのか

項目内容
発表日大和証券が2026年10月5日、スカラコミュニケーションズが10月6日
漏れた経路大和証券の委託先(問い合わせ管理サービスの提供元)のサーバー。大和証券本体への不正アクセスは確認されていない
漏れた可能性のある情報約11万人分の氏名・メールアドレス・口座番号。個人を特定できない問い合わせ情報を含め、約22万件
口座への影響この情報だけでは、証券口座へのアクセスやオンライントレードはできない(大和証券の説明)
被害の確認不正取引、ネット上での公開・拡散は、現時点で確認されていない

スカラコミュニケーションズは、最大5社の利用企業に影響した可能性があると発表しています。 私が確認した範囲では、楽天証券・SBI証券が対象と公表された事実は見つかりませんでした(2026年10月14日時点)。 状況は変わるため、各社の公式お知らせも確認してください。

それでも対策が要る理由は、氏名とメールアドレスがセットで出回ると、本物そっくりの偽メールを作りやすくなるからです。 大和証券も、氏名や問い合わせ内容を悪用した詐欺の電話・メールに注意するよう呼びかけています。 出典:ITmedia NEWS、 INTERNET Watch。

本当の入口は、偽メールで盗まれるログイン情報

金融庁は、証券会社を装ったフィッシング(偽サイトへの誘導)で盗まれたID・パスワードを使い、他人の口座に不正アクセスして取引する被害が出ていると注意を呼びかけています。 金融庁が10月9日に更新した発生状況の表によると、2026年8月は4社で、不正アクセスが43件、不正取引が25件でした。 9月は2社で、不正アクセスが37件、不正取引が2件です。 ピークは2025年4月の5,490件で、2026年は月18〜339件に減っています。ただし、ゼロにはなっていません。 2025年1月〜2026年9月の累計は、不正アクセスが19,252件、不正取引が10,642件です (出典:金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引の発生状況」)。 被害が出ているのは1社だけではありません。 どの証券会社の口座も、同じ手口の対象になりえます。

つまり、情報が漏れたニュースを見たときに確認するのは「自分の会社が対象か」より、「偽メールが来ても入力しない状態になっているか」です。

楽天・SBIに共通の対策4つ

金融庁の注意喚起と、両社の公式ページに共通して書かれていた対策です。

  1. メール・SMSのリンクからログインしない。 見覚えのある送り主でも開きません。理由は、偽サイトへの誘導がリンクから始まるためです。 「口座が制限されました」というメールが届いたら、リンクを押さず、ブックマークから証券会社のサイトを開き、お知らせを確認します。
  2. パスキーを設定する。 パスキーは、スマホの顔認証・指紋認証・PINで本人確認するログイン方法です。 偽サイトでは認証が通らない仕組みのため、ID・パスワードを盗まれにくくなります。 両社とも、PC・スマホ・アプリのどこからでも使えます。
  3. 通知を有効にする。 ログインや注文のたびにメールが届けば、乗っ取られても数分で気づけます。 設定の名前は会社ごとに違うので、次の章の表で確認します。
  4. パスワードを使い回さない。OSとアプリを最新にする。 他のサービスから漏れたパスワードで、証券口座に入られるのを防ぐためです。

楽天証券とSBI証券で、設定の名前や仕組みが違うところ

対策楽天証券SBI証券
パスキーPC・スマホ・アプリすべてで設定可。2026年6月から順次、ログイン時に必須化(時期は顧客ごとに個別案内)PC・スマホ・アプリすべてで設定可。2026年6月30日から原則必須化(設定まで案内が続く)
パスキーを使わないときログイン追加認証(登録メールに届く絵文字を選ぶ)電話番号認証、FIDO(スマホ認証)
ログイン通知ログイン通知メール。2025年6月1日から自動で有効(設定不要)ログイン通知メールサービス(通知設定がオンのとき送信)
ログイン履歴過去3か月分(PC・スマホのWeb)ログイン日時とチャネルを確認できる
注文通知注文通知メール(要設定。注文・訂正・取消で送信)確認した公式ページには記載なし
出金時の認証出金時の追加認証が必須(SMSまたは音声通話のワンタイムキー)出金時に認証コードの入力が必要(2025年5月9日から、金額に関わらず全ての出金が対象)
出金先口座の変更を止める出金先指定口座の変更停止(要設定。カスタマーサービスへ連絡)変更を止める設定は、確認した公式ページには記載なし。変更したときは通知メールが届く
ログインを止める取引やサービスの一時利用停止ログイン一時利用停止設定、ログインパスワード無効設定、アプリ・ツールのログイン制限設定
⚠️ SBI証券の「記載なし」の読み方
  • 「確認した公式ページには記載なし」は、機能が無いという意味ではありません
  • 私が読んだSBI証券の公式ページ(「セキュリティ」と、不正アクセス対策のFAQ)に載っていなかった、という意味です(対象は、注文通知と、出金先口座の変更を止める設定)
  • これらは、SBI証券の「セキュリティ」ページや、カスタマーサービスで確認してください

楽天証券で今日やる4つ

優先度の高い順です。ログイン通知メールと出金時の追加認証は自動で有効なので、操作は要りません。

  1. パスキーを作る。 スマホで「パスキーを作成する」を選び、ログイン画面で「パスキーでログイン」を押します。専用アプリは不要です。 1口座で10個まで作れます。すでに必須化の案内が届いている人は、案内に従います。まだの人も、届いてから慌てないよう先に済ませます。
  2. 注文通知を設定する。 注文・訂正・取消のたびにメールが届きます。商品ごとの設定です。 乗っ取られて株を売られても、数分で気づけます。
  3. 出金先口座の変更停止を設定する。 カスタマーサービスに連絡して、出金先の変更をロックします。 出金先の変更を受け付けない設定で、乗っ取られても出金先を書き換えられにくくなります。
  4. ログインしない期間は、一時利用停止にする。 PCのWebか、24時間対応の自動音声で設定・解除できます。
⚠️ 一時利用停止の前に確認すること
  • 全面的に停止しても、積立の引落しは続く場合があります。止めたいなら、停止の前に積立を解約します
  • 停止中に残した逆指値注文(指定した価格になったら自動で発注する注文)は、解除したときに意図しない価格で売買が成立する場合があります。先に取り消します

設定の一覧は、楽天証券のセキュリティのページ、パスキーの詳細はパスキー認証のページにあります。 パスキーの案内メールには、設定ページへのリンクが含まれません。「リンクがあるメールは全てフィッシング詐欺」と、楽天証券が明記しています。

SBI証券で今日やる4つ

  1. パスキーを設定する。 2026年6月30日から原則必須です。設定するまで案内が表示され続けます。 顔認証・指紋認証の情報は端末内で管理され、SBI証券には送信されません。
  2. ログインパスワード無効設定を使う(パスキー設定後)。 ユーザーネームとパスワードでのログインそのものを止めます。対象はWebサイト、スマートフォン専用サイト、SBI証券Plusです。 理由は、パスワードを盗まれても、そのパスワードではログインできなくなるためです。
  3. 使わないアプリ・ツールのログインを止める。 アプリ・ツール別に、WEBサイトから設定します。 ログインパスワード無効設定を有効にすると、この制限も自動で実施されます。
  4. ログイン通知メールと履歴を使う。 ログイン履歴ページで、日時とチャネルを確認できます。夜間など使わない時間は、ログイン一時利用停止も使えます(法人口座は対象外)。
⚠️ ログインパスワード無効設定の注意
  • 設定にはパスキー認証が前提です
  • パスワードのログインを再開するときは、アプリ・ツールの制限も別に解除します
  • 外部のツールで取引している人は、ツールが使えなくなっていないか、設定の後に確認します

SBI証券の公式FAQは、不正アクセス対策と他人がログインできないようにする方法が基準です。 パスキーの必須化は公式FAQに載っています。

被害にあったら、補償は出るのか

両社とも、フィッシング被害に対する補償方針を公表しています。 ただし、補償は被害額の半分が基本で、条件も会社ごとに違います。 SBI証券は、2025年10月26日以降の被害について、補償の有無そのものを、セキュリティ機能の利用状況などで個別に判断すると明記しています。

項目楽天証券SBI証券
補償の基本被害額の50%を基本に、金銭で補償。売買手数料を返金。お見舞金1万円(一律)2025年10月25日以前の被害は、被害の50%を原則に補償。各種費用(売買手数料など)は全額。お見舞金1万円(一律)
2025年10月26日以降の被害確認した補償方針のページ(2026年2月18日更新)には、今後の被害の扱いは書かれていない。対象は、2024年末から発生した今回の被害補償の有無と内容を、ID・パスワードの管理や、セキュリティ機能の利用状況などに応じて、個別に検証して決める
補償の対象外もともと持っていた株が不正に売られた分は、被害額の算定に入らない(手数料の返金とお見舞金は対象)配当・分配金などの金銭的損失と、株主優待・議決権などの権利喪失は対象外
補償金の税金所得税は非課税。確定申告は不要所得税は非課税。確定申告は不要
被害の相談窓口平日8:30〜17:00、土日9:00〜17:00(祝日・年末年始を除く)専用窓口(平日8:00〜17:00)
⚠️ 「補償があるから大丈夫」ではない
  • 補償は、被害額の50%が基本です。残りの半分は戻りません
  • 補償の案内は、被害を精査したあとに、登録住所へ郵送で届きます。すぐには振り込まれません
  • SBI証券は、2025年10月26日以降の被害を、設定の利用状況を見て個別に判断します。パスキーなどを設定していない場合に、補償が減る・出ないと断定はされていませんが、設定の有無が判断材料になると読めます
  • だから、補償に頼る前に、この記事の設定を先に行うことが、いちばん確実です

補償の方針は、会社ごとの公式ページが基準です。 楽天証券の補償方針、 SBI証券の補償方針を確認してください。 補償をうたうメールやSMSは、フィッシングの口実に使われます。両社とも、補償に便乗した詐欺メールへの注意を呼びかけています。

偽サイトに入力した・身に覚えのない取引があったとき

  1. 夜間・休日なら、先にログインを止める。 楽天証券は一時利用停止(24時間の自動音声)、SBI証券はログイン一時利用停止を使います。止められないときは、次の手順のパスワード変更を先にします。
  2. ログインパスワードと、取引用のパスワードを変更する。 楽天証券は「取引暗証番号」です。金融庁も、不審なサイトに入力した疑いがあれば、すぐにパスワードを変えるよう求めています。
  3. 証券会社に連絡する。 電話番号は、メールに書かれたものではなく、公式サイトで調べたものを使います。SBI証券には、不正アクセス・不正取引の専用窓口があります(公式FAQに記載の0800-170-5333、平日8:00〜17:00、音声ガイダンス3番)。SBI証券は、家計簿アプリの自動ログインが原因のこともあるので、先にアプリの連携を確認します。楽天証券の被害の問い合わせは、平日8:30〜17:00、土日9:00〜17:00(祝日・年末年始を除く)です。
  4. 同じパスワードを使っている他のサービスも変更する。

今日やる順番

  1. 証券会社のサイトをブックマークする。今後は、メールやSMSのリンクを使わない
  2. パスキーを設定する
  3. 通知を有効にする(楽天は注文通知、SBIはログイン通知メール)
  4. パスワードを使い回していないか見直す

この4つが終われば、今回のような漏洩の後に偽メールが届いても、入力する場面がなくなります。

よくある質問

楽天証券・SBI証券の口座は、今回の漏洩の対象ですか

私が確認した範囲では、両社が対象と公表された事実は見つかりませんでした(2026年10月14日時点)。対象の場合は各社から個別に連絡が届きます。最新の状況は、各社の公式お知らせで確認してください。

パスキーを設定すれば、偽メール対策は十分ですか

パスキーは偽サイトでは使えない仕組みなので、ID・パスワードを盗まれる経路を大きく減らせます。ただし楽天証券は、普段と異なる環境からのアクセスには、追加の確認(リスクベース認証)を求める場合があると案内しています。リンクから入らない習慣と、通知の設定も併せて行います。

被害にあったら、補償は出ますか

両社とも補償方針を公表しています。楽天証券は被害額の50%を基本に、手数料の返金とお見舞金1万円です。 SBI証券も2025年10月25日以前の被害は原則50%ですが、2025年10月26日以降の被害は、補償の有無と内容を、セキュリティ機能の利用状況などに応じて個別に判断する方針です。 詳しくは、前の章の表を見てください。

パスキーを設定しないままだと、どうなりますか

楽天証券は、2026年6月から順次、ログイン時のパスキー認証が必須になると案内しています。時期は顧客ごとに異なり、個別に案内されます。SBI証券は2026年6月30日から原則必須です。設定するまで案内が表示され続け、現時点ではID・パスワードでのログインも可能と案内されています。

参考にした公式情報: 楽天証券 セキュリティ、 楽天証券 パスキー認証、 SBI証券 不正アクセス対策、 SBI証券 他人がログインできないようにする方法、 SBI証券 パスキー必須化、 金融庁 注意喚起。 内容は2026年10月14日時点です。

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