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大阪府東大阪市に本社を置くモリ工業株式会社(証券コード:5464)。 鋼管・圧力容器・貯槽タンクなどの鉄鋼製品を製造・販売する中堅メーカーです。
モリ工業が高配当株投資家に注目される理由は、 地味ながらも着実に配当を増やし続けてきた実績です。 派手さはないが業績が安定しており、景気の波を受けながらも 配当利回りが常に4%前後を維持してきた点が評価されています。
「鉄鋼株は景気敏感でリスクが高い」というイメージを持つ方も多いでしょう。 しかし、モリ工業が手掛ける圧力容器・貯槽タンクは 石油・ガス・化学プラントなどのインフラ設備向け需要が中心で、 景気変動を受けにくい安定した受注基盤を持ちます。 コアラ先生がIRBANKのデータをもとに徹底解説します。
基本情報
現在の株価・配当情報
2016/3期の配当金10円から2024/3期の46円まで、8年で約4.6倍に増やしてきた実績があります(分割・併合調整後)。 ただしそこがピークで、2025/3期42円 → 2026/3期36円 → 2027/3期予想34円と3期連続で減配しています。 「連続増配株」として見ると前提が崩れている点に注意してください。 地味な増配スタイルが、長期保有投資家にとって信頼感のある銘柄となっています。
スクリーニング指標
数値はIRBANK・Yahoo!ファイナンスの2026年8月26日時点のデータです(株式分割・併合調整後)。
| 指標 | モリ工業の数値 | 目安・判定 |
|---|---|---|
| 配当利回り (株価に対する配当金の割合) |
3.68%(2027/3期会社予想34円ベース) | 3.5%以上 ✅ |
| 自己資本比率 (財務の安定度) |
80.5%(2026/3期) | 40%以上 ✅ |
| PER (株価収益率・割安度の目安) |
11.3倍 | 15倍以下 ✅ |
| PBR (株価純資産倍率) |
0.61倍 | 1倍割れ ✅(割安圏) |
| 配当性向 (利益のうち配当に回す割合) |
40.7%(2026/3期) | 50%以下 ✅(持続性あり) |
| ROE (自己資本利益率・経営効率) |
5.74%(2026/3期) | ⚠️ やや低め(8%未満) |
| 減配の有無 | 直近3期連続で減配(42→36→34円予想) | ❌ 継続性に懸念 |
| 時価総額 (会社全体の値段) |
約362億円 | ⚠️ 小型株(流動性に注意) |
📊 上の5つの指標は、どれをどの順番で見るかで判断が変わります。見方は高配当株を買う前に見る5つの数字にまとめています。
10年グラフ
配当金推移(2016〜2026年度)
| 年度 | 1株あたり年間配当金 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2016/3期 | 10円 | 基準年 |
| 2017/3期 | 10円 | 維持 |
| 2018/3期 | 11円 | 増配 +1円 |
| 2019/3期 | 18円 | 増配 +7円 |
| 2020/3期 | 18円 | 維持 |
| 2021/3期 | 18円 | 維持 |
| 2022/3期 | 26円 | 増配 +8円 |
| 2023/3期 | 36円 | 増配 +10円 |
| 2024/3期 | 46円 | 増配 +10円 |
| 2025/3期 | 42円 | 減配 ▲4円 |
| 2026/3期(実績) | 36円 | 減配 ▲6円 |
| 2027/3期(会社予想) | 34円 | 減配 ▲2円 |
財務の安定性と収益力
モリ工業の財務は、小型メーカーとしては健全な水準を維持しています。
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/3期 | 430.8億円 | 56.8億円 | 13.2% | 74.0% | 9.34% |
| 2023/3期 | 487.1億円 | 67.3億円 | 13.8% | 77.1% | 10.44% |
| 2024/3期 | 479.0億円 | 59.0億円 | 12.3% | 77.6% | 8.28% |
| 2025/3期 | 461.4億円 | 54.0億円 | 11.7% | 79.5% | 7.44% |
| 2026/3期 | 432.9億円 | 43.8億円 | 10.1% | 80.5% | 5.74% |
売上高・営業利益は2022年以降のエネルギー関連投資の回復を受けて増加傾向にあります。 営業利益率は7〜8%台と鉄鋼加工業としては標準的な水準ですが、 自己資本比率が60%超と健全で、財務リスクは低く抑えられています。
2026/3期は売上・利益がやや減少しましたが、自己資本比率は80.5%と引き続き安定。 ROEが7.4%とやや低下している点は注意が必要ですが、 無借金経営に近い財務体質が配当の持続性を支えています。
🐨 コアラ先生のひとこと
この銘柄に注目した理由:
調べ始めたときは「地味に増配を続ける優良株」だと思っていました。ところが分割を調整して並べ直すと、
2024/3期の46円をピークに3期連続で減配していることが分かりました。正直に書き直します。
石油・ガスインフラ向け圧力容器の老朽化更新需要は長期的に残り、自己資本比率80%超・ほぼ無借金という財務も堅い。
それでも「連続増配だから安心」という理由では買えない銘柄です。買うなら、減配が止まるかを業績で確かめてからにしてください。
初心者へのアドバイス:
PBR0.61倍と純資産を下回る水準で取引されており、割安感があります。
ただし「割安だから必ず上がる」わけではありません。
この銘柄の正しい向き合い方は、株価上昇よりも配当収入を目的とした長期保有です。
毎年4%台の配当を受け取りながら保有し続ける「配当金生活への一歩」として活用するのが王道です。
注意点:
①時価総額362億円の小型株のため、流動性には注意が必要です。
②鉄鋼関連は原材料(鋼材)価格の変動リスクがあります。原材料高の局面では利益が圧迫されます。
③ROEが7%台と低めな点は収益効率の課題。大型株と比べて成長期待は低い銘柄です。
④2026/3期は売上・利益がやや減少しており、今後の受注動向に注意が必要です。
最新情報は必ずIRBANKや会社のIRページでご確認ください。
こんな方に向いている銘柄・向いていない銘柄
自己資本比率80%超・ほぼ無借金。配当性向も40%台と余力があり、業績が戻れば配当を戻せる体力がある会社です。
PBR0.61倍は純資産以下での評価。解散価値より安く買える「バリュー投資」の観点から魅力的な水準です。
石油・ガス・化学プラント向けの老朽化更新需要は長期的に継続。景気変動が少ない業種を好む方に。
成長ストーリーが乏しく、株価の大幅上昇は期待しにくい銘柄です。配当収入目的でない方には物足りないかもしれません。
ROE7%台は大きな課題。収益効率を重視する成長株投資家には物足りない水準です。
時価総額362億円の小型株。売買が少なく、大口の投資には向きません。
📋 まとめ:コアラ先生の総合評価
| 評価ポイント | 判定 | コアラ先生のコメント |
|---|---|---|
| 財務の安定性 | ○ 良好 | 自己資本比率80%超・ほぼ無借金経営。財務の安定性は高配当株として十分な水準。 |
| 配当の継続性 | ○ 安定 | 2025/3期から3期連続で減配。配当性向は40.7%と余力はあるが、増配基調は止まっている。 |
| 収益性・ビジネスモデル | △ 普通 | 営業利益率10〜13%と業種平均より高い。ただし2023/3期の67.3億円をピークに営業利益は3期連続で減少しており、減配の背景もここにある。 |
| 割安感 | ○ 割安 | PBR0.61倍・PER11.3倍と割安圏。純資産以下の評価で下値リスクは限定的。 |
| リスク | △ 注意点あり | 小型株・原材料価格変動リスク・ROEの低さが課題。成長期待は低く、株価上昇は期待しにくい。 |
モリ工業は「地味だけど確実」な高配当株の典型例です。
配当利回り3.68%・PBR0.61倍・自己資本比率80.5%という数字は、 「安定した配当収入を静かに積み上げたい」投資家にとって十分魅力的です。
ROEの低さや小型株リスクは承知のうえで、 高配当ポートフォリオの分散銘柄として少額から組み込む使い方がおすすめ。 「キラキラした成長株ではないけれど、毎年4%きちんと届けてくれる」—— そういう銘柄が実は長期投資の強い味方になります。
配当金・業績データ(出典:IRBANK)
配当金:https://irbank.net/5464/dividend
財務データ:https://irbank.net/5464/results
株式指標:https://irbank.net/5464/valuation
株価データ
グラフ内の期末株価はYahoo!ファイナンスの決算期末(3月末)終値です。株式分割・併合を調整しています。
正確な株価はYahoo!ファイナンスでご確認ください。
Yahoo!ファイナンス:https://finance.yahoo.co.jp/quote/5464.T
配当利回りの計算方法
年間配当金 ÷ 現在株価 × 100 = 配当利回り(%)
本記事の配当利回りは2027/3期会社予想34円 ÷ 925円 × 100 ≈ 3.68%で計算しています(2026年9月9日時点)。
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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 掲載データは2026年8月26日終値時点のものです(出典:IRBANK・Yahoo!ファイナンス)。 株価・配当金・各種指標は常に変動します。投資にはリスクが伴います。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。 当ブログは投資助言業者ではありません。
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