優待と高配当の両取りはできるのか|
優待利回りを計算したら0.19%と0.97%でした

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株主優待と配当の両方をもらえる銘柄は魅力的に見えます。ただ、優待がいくらの価値になるのかを計算した人は多くありません。 実際に2社で計算しました。ヨンドシーホールディングスが0.97%、立川ブラインド工業が0.19%です。

同じ2社の配当利回りは4.08%と4.54%。優待は配当の4分の1から24分の1にしかなりません。 優待を目当てに銘柄を選ぶと、この桁の違いを見落とします。結論は「配当で選んでから、優待を足す」です。

まず結論:あなたはどちらの順番で選ぶべきか

こういう人選ぶ順番なぜ
配当で生活費の一部をまかないたい配当が先。優待は最後優待利回りは0.19〜0.97%。配当の4%とは桁が違う
その会社の商品をよく買う優待を先に見てよい自分が使う優待券は額面どおりの価値になる
優待の品物が目当て利回りに足さない金額が決まっていない品物は数字に直せない
権利日だけ持って優待を取りたい条件を先に確認する継続保有1年以上の会社では取れない
📌 ひとことで言うと

優待は配当の代わりにはなりません。年間2,000円分の優待券は、20万円の投資に対して0.97%です。 優待は「同じくらいの配当利回りの2社で迷ったときの決め手」として使うと、判断を誤りません。 ここまでで納得できた方は、読み終えていただいて構いません。

1. 優待利回りを実際に計算する

優待利回りの計算式は簡単です。優待の金額 ÷ 投資金額。それだけです。 当ブログで扱っている中小型の高配当株から、優待を実施している2社で計算しました。

ヨンドシーHD(8008)立川ブラインド工業(7989)
株価(2026年9月11日終値)2,058円2,642円
100株の投資金額205,800円264,200円
年間配当(100株)8,400円12,000円
配当利回り4.08%4.54%
優待(100株)優待券2,000円分QUOカード500円分
優待利回り0.97%0.19%
合計5.05%4.73%

※ヨンドシーHDの年間配当は直近1年の実績(2026年2月期末41.5円+2026年8月中間42.5円)。立川ブラインド工業は会社が示す年間120円で計算しています。優待の内容は各社IRページ(2026年9月15日確認)。

ヨンドシーHDは優待利回り0.97%で、合計5.05%になりました。優待の貢献は全体の5分の1弱です。 立川ブラインド工業は0.19%で、合計利回りを0.2ポイントも動かしません

どちらも優待は「あるとうれしい」水準です。銘柄選びを左右する大きさではありません。 配当そのものの見方は配当利回りが高いのはなぜかで解説しています。

2. 金額に直せない優待は、利回りに足さない

ヨンドシーHDの優待は、100株保有で次の3つから1つを選ぶ形です(基準日は毎年2月末)。

  • 株主優待券 2,000円分
  • 4℃オリジナルQUOカード 500円分
  • 日本水フォーラムへの寄付 1,000円分

同じ100株でも、選ぶものによって0.97%・0.24%・0%と変わります。寄付を選べば自分の手元には何も入りません。 500株以上ではジュエリーも選べますが、品物には決まった金額がありません

⚠️ 優待利回りは「自分が使う金額」で計算する

2,000円分の優待券でも、その店で買い物をしない人にとっての価値は2,000円ではありません。 使わない優待券は0円です。優待サイトが出す優待利回りは額面ベースなので、 自分が実際に使うかどうかで割り引いて考えてください。QUOカードのように用途を選ばない優待は、額面どおりに数えて構いません。

3. 継続保有の条件が増えています

優待でいま最も気をつけるところが、継続保有の条件です。今回の2社はどちらも条件を持っています。

会社基準日条件
ヨンドシーHD(8008)毎年2月末継続保有1年以上。ただし2026年2月末の基準日に限り1年未満の株主も対象で、2027年2月末から1年以上が適用
立川ブラインド工業(7989)毎年12月31日100〜299株で3年未満は500円分、3年以上は1,000円分のQUOカード。3年で倍になる

※各社IRページの株主優待制度(2026年9月15日確認)。立川ブラインド工業はブランド名タチカワブラインド。優待の贈呈は3月に事業報告書と同封されます。

条件があると、買った年の優待はもらえません。ヨンドシーHDなら2027年2月末の基準日で受け取るには、その1年前から持っている必要があります。 立川ブラインド工業は1年目からもらえますが、金額が倍になるのは3年目からです。

継続保有条件がある銘柄は、つなぎ売りで取れません

権利確定日だけ株を持って優待を受け取る「つなぎ売り(クロス取引)」という方法があります。 ただし継続保有条件のある銘柄には効きません。権利日だけの保有では条件を満たせないからです。

そもそもつなぎ売りは優待のための手法で、配当では20.315%の持ち出しが出ます。 高配当株を買う人にとって使う場面はほとんどありません。理由はつなぎ売りで配当はタダ取りできませんに書きました。

4. 優待の条件は、会社のIRページで確認する

優待情報は証券会社のサイトや優待まとめサイトでも見られます。便利ですが、制度変更の反映が遅れることがあります。 金額や条件は会社が決めるものなので、会社のIRページが正です。手順は3つです。

  1. 会社名+IR で検索し、公式サイトのIRページを開く
  2. 「株式情報」「株主優待」 の項目を探す。株式・配当のページには優待が載っていない会社もあるので、IRの目次から探す
  3. 基準日・必要株数・継続保有条件・贈呈時期の4点を控える。この4点がそろって初めて「いつ買えば、いつ届くか」が決まる

今回の2社も、この手順で公式ページから確認しました。 ヨンドシーHDの「2027年2月末から継続保有1年以上」という変更は、まとめサイトの一覧表では読み取りにくい情報です。

📌 廃止のリスクも見ておく

優待は会社の判断でいつでも変更・廃止できます。立川ブラインド工業も、自社製品の購入優待を2022年12月末の基準日をもって廃止しました。 優待は続く保証のない制度です。だからこそ、優待を主な理由にして買う銘柄は選ばないほうが安全です。

5. 選ぶ順番は「配当が先、優待が最後」

優待から入ると、配当の低い銘柄を優待の魅力で選んでしまいます。順番を決めておけば防げます。

  1. 配当利回りと配当の中身で絞る。利回りが高い理由が増配なのか株価下落なのかを確認します(高配当株の探し方は3ステップ
  2. 残った会社に優待があるかを見る。優待の有無で順位を入れ替えるのは、配当の条件が近い会社どうしのときだけ
  3. 優待利回りは自分が使う金額で計算する。使わない優待券は0円として数える
  4. 継続保有条件を確認してから買う。1年以上の条件なら、最初の1年は配当だけと考えておく

私自身は優待中心の投資から高配当株へ切り替えました。理由は株主優待から高配当株へ切り替えた理由に書いています。 優待が悪いのではなく、優待は金額で比べにくいので、資産形成の軸には置きにくいという判断です。

6. まとめ

📌 この記事で押さえること
  • 優待利回り=優待の金額 ÷ 投資金額。実際に計算すると0.19%と0.97%だった
  • 同じ2社の配当利回りは4.08%と4.54%。優待は配当の4分の1から24分の1
  • 金額の決まっていない品物・使わない優待券は利回りに足さない
  • 継続保有条件が増えている。ヨンドシーHDは2027年2月末から1年以上、立川ブラインド工業は3年以上で倍額
  • 継続保有条件がある銘柄はつなぎ売りでは取れない
  • 優待は廃止できる制度。配当で選び、優待は最後に足す

優待は、投資を続けるための楽しみとしてはよくできています。年に1回封筒が届くと、持っていることを実感できます。 ただし金額としては配当の数分の1です。両取りを狙うなら、配当で選び終わった後に優待を見る。この順番を守れば、優待に引っぱられて銘柄を選ぶことはなくなります。

※株価は2026年9月11日終値、配当はヨンドシーホールディングスが直近1年の実績(41.5円+42.5円)、立川ブラインド工業が会社の示す年間120円です。 優待の内容・基準日・継続保有条件は、2026年9月15日に各社の公式IRページで確認しました。 優待制度は会社の判断で変更・廃止されます。購入前に必ず各社の最新のIR情報をご確認ください。

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特定の銘柄の購入を勧めるものではありません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。 当ブログは投資助言業者ではありません。株主優待は会社の判断で変更・廃止される場合があります。 投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。