モリト(9837)高配当株分析|累進配当とDOE5.0%を導入、配当はいくらになるか

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⚠️ ご注意ください
この記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。 株価・配当利回り・PER・PBRは2026年11月2日終値、配当・業績は2025年11月期の実績と2026年11月期の会社予想(2026年10月14日修正)、財務は2026年8月末です(出典:適時開示・株探・Yahoo!ファイナンス)。 株価・配当金は変動しますので、最新情報は必ずYahoo!ファイナンス・会社のIRページでご確認ください。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。

モリト(証券コード:9837)は、ホックやマジックテープ®など衣料・靴・バッグ用の付属品と、自動車の内装部品を扱う専門商社です(東証プライム・11月決算)。 2026年11月期の配当は年72円(中間36円は決定済み+期末36円は予想)で、11月2日終値1,800円に対する利回りは4.00%です。

2026年7月14日、会社は配当の方針を変えました。「安定的かつ継続的配当」に累進配当を加え、基準をDOE(連結自己資本配当率)4.0%から5.0%へ引き上げます。2027年11月期の配当から適用です。 では、配当はいくらになるのか。この記事では、会社の資料から純資産をもとにした試算を出し、その前提と限界まで確かめます。

もう1つ、数字の見方があります。2026年11月期の9か月累計で、純利益は前年同期比21.6%減ですが、営業利益は22.7%増です。 前年の純利益に、買収で一度だけ出る特別利益(負ののれん発生益)11.05億円が入っていたためです。

先に結論:どんな人に向くか

あなたの状況判定理由
増配が続く会社がよい ○ 検討の余地 1株配当は2021年11月期の26円から、2026年11月期の予想72円へ2.77倍です。2021〜2025年11月期は5期連続で増配しました。ただし2021年の増配は、2020年11月期の減配(26円→18円)からの回復でした
減配しない約束がほしい ⚠️ 約束ではありません 累進配当は2027年11月期からの方針で、約束ではありません。2020年11月期には配当性向104.8%の年に、26円から18円へ減配した実績があります
配当を、本業の稼ぎで確かめたい ○ 検討の余地 営業利益は配当総額の1.80倍(2025年11月期)、2026年11月期の予想は1.99倍です。営業キャッシュフローも1.62倍でした
純利益の増減に、振り回されたくない ⚠️ 要確認 2025年11月期は特別利益11.05億円と特別損失8.25億円が入りました。特別損益を除くと、配当性向は会社開示の62.6%ではなく69.2%です
11月末の権利を取りたい ○ 条件つき 次に受け取れるのは期末36円の予想(2.00%)です。権利付最終日は2026年11月26日(木)で、残り日数が短い点に注意が必要です
大型株のような流動性・規模を求める ⚠️ 向きません 時価総額は482億円、1日の平均売買代金は直近20日で約1.4億円です。小型株なので、売買が多い日と少ない日で値動きが変わります
📝 コアラ先生の見方:配当を支える土台は、自己資本比率71.8%の財務と、営業利益の伸びです。新しい方針では、配当が純資産に連動して増えやすくなります。 一方で、同じ資料はM&Aに100〜150億円を使い、有利子負債を増やして自己資本比率を約60%まで下げる計画も示しています。 配当方針の変更と、成長投資の拡大を同時に進めるところが、この銘柄を見る時の焦点です。

基本情報

モリト
9837
東証プライム・卸売業
衣料・靴・バッグ用の付属品(ホック、マジックテープ®など)、雑貨・ヘルスケア・厨房機器サービス、自動車・鉄道・航空機の内装部品。1908年に大阪でハトメ・ホックの仲買商として創業
11月(11月30日)
年2回(中間は5月31日、期末は11月30日の基準日)
この記事で確認できた会社資料に記載なし(未確認)
482.4億円(発行済株式26,800,000株×1,800円。自己株式2,016,349株を除くと446.1億円)

売上の構成は、9か月累計(2026年8月末まで)でアパレル関連60.2%、プロダクト関連29.1%、輸送関連10.1%です。会社は、金属ホックで日本1位、世界でも1位・2位を争うと説明しています(決算説明資料)。 自社生産は約30%、調達が約70%で、製造機能を持つ専門商社という位置づけです。

現在の株価・配当情報

配当利回り(年間配当金 ÷ 現在株価 × 100)
4.00%
株価(2026年11月2日終値)
1,800円
1株あたり年間配当金(2026/11期予想)
72円
計算式:72円(2026/11期予想配当)÷ 1,800円(株価)× 100 = 4.00%
前期実績のみ:70円(2025/11期)÷ 1,800円 × 100 = 3.89% / 期末のみ:36円 ÷ 1,800円 × 100 = 2.00%
⚠️ 株価は常に変動します。現在の利回りは必ずYahoo!ファイナンスでご自身でご確認ください。

100株買うには180,000円が必要です。年間72円(予想)の配当金は税引前で7,200円、NISA口座以外なら20.315%が引かれて手取りは5,737円です。 ただし後述のとおり、今から買う人が次に受け取れるのは期末の3,600円(税引前・手取り2,869円)です。

📅 「年72円」の受け取り時期を確認します
2026年11月期の72円は、中間配当36円+期末配当36円(予想)です。中間36円の基準日は5月31日で、すでに過ぎています。今から買う人は、中間の36円の対象外です。 次に受け取れるのは、基準日11月30日(月)の期末36円(予想)です。権利付最終日は2026年11月26日(木)です。1,800円に対する期末36円は2.00%(半年分)です。 期末配当の効力発生日は、前期(2025年11月期)が2026年2月27日でした。

2026年7月14日に変わったこと:累進配当とDOE5.0%基準

モリトは2026年7月14日の取締役会で、「利益配分に関する基本方針」を変更しました(開示の原文)。

項目変更前変更後(2027年11月期の配当から)
配当の考え方安定的かつ継続的配当安定的かつ継続的配当、累進配当
DOE(連結自己資本配当率)4.0%を基準5.0%を基準(最終年度の2031年11月期は6.0%が目標)
配当性向50%以上を基準50%以上を基準(変更なし)

出典は、モリトの2026年7月14日付「利益配分に関する基本方針の変更(DOE基準引き上げおよび累進配当の導入)に関するお知らせ」と、同日の第9次中期経営計画です。

DOEは、配当総額を自己資本(純資産)で割った割合です。利益ではなく、貯めてきた資本に連動します。2025年11月期は、配当総額1,847百万円÷自己資本39,832百万円で4.6%でした(会社の開示も4.6%)。 利益が多少振れても配当を下げにくく、純資産が増えれば配当も増やす圧力がかかる指標です。累進配当は、配当を減らさず、維持か増配にする方針です(違いは累進配当・DOE・総還元性向の違いで解説しています)。

基準を当てはめると、配当はいくらになるか(筆者の試算)

計算の段階数字根拠
2026年8月末の純資産(自己資本)40,403百万円第3四半期決算短信
× DOE 5.0% = 配当総額2,020百万円(20.20億円)40,403×0.05
÷ 株数 = 1株配当81.5円株数=26,800,000株−自己株式2,016,349株=24,783,651株
(参考)会社の9月30日の開示の株数で割る80.0円株数=25,262,713株(自己株式から役員向け信託分を除いた数)
2026年11月期の予想配当72円2026年10月14日時点
差+9.5円(+13.2%)81.5÷72
🔎 この試算の前提と限界
① 純資産は変わります。2027年11月期末までに、利益で増え、配当と自己株式の取得で減り、為替でも動きます。ここでは8月末の404.03億円のままと仮定しました。
② DOE5.0%は「基準」で、約束した金額ではありません。実際の配当は、決算発表の時に決まります(前期は2026年1月14日)。
③ 利益の水準との関係を確認します。81.5円を2026年11月期の予想1株利益121.38円で割ると配当性向は67.2%です。2027年11月期に利益が増えれば、この重さは軽くなります。
2027年11月期の配当予想は、例年1月中旬の通期決算で出ます。この記事の試算が当たったかどうかは、その時に答え合わせができます。

配当の実績:減配の年があるかも確かめます

出典は、会社の第9次中期経営計画(2026年7月14日)の「主な経営指標」と、2025年11月期の決算短信です。配当性向・DOE・ROEは会社の開示値、2026/11期は会社予想です。

年度1株配当前年比配当性向DOEROE
2019/11期26円基準年50.8%2.2%4.3%
2020/11期18円減配 -8円(コロナ禍。営業利益8.56億円)104.8%1.5%1.5%
2021/11期26円増配 +8円50.6%2.2%4.3%
2022/11期32円増配 +6円51.4%2.4%4.8%
2023/11期55円増配 +23円(前年から+23円)66.2%3.9%5.9%
2024/11期63円増配 +8円64.9%4.3%6.6%
2025/11期70円増配 +7円62.6%4.6%7.4%
2026/11期(予)72円増配 +2円(中間36円+期末36円)59.3%4.6%7.5%

2026/11期の配当性向59.3%は、筆者の計算です(72円÷10月14日修正後の1株利益121.38円)。会社の資料の61.4%は、当初予想の1株利益117.21円で計算した数字です。ROEの7.5%は1月時点の予想です。

📝 総評:2020年11月期は、純利益が4.70億円に落ち、配当性向が104.8%になった年に、26円から18円へ減配しました。減配の歴史がある銘柄です。 その後は2021年から5期連続で増配し、2026年11月期の予想は72円(2020年の4.0倍)です。2023年11月期には、前年の32円から55円へ+23円と、大きく引き上げています。 新しい方針は減配を防ぐ仕組みですが、2020年のような環境悪化が来た時に、方針どおり維持されるかは、まだ試されていません。

純利益の読み方:特別損益を分けて見る

配当性向は純利益で計算します。純利益は、買収の特別利益や減損の特別損失で動きます。モリトの直近2期は、この影響が大きい年でした。

2025年11月期の純利益金額内容
純利益(会社開示)29.16億円1株利益111.88円・配当性向62.6%
特別利益:負ののれん発生益+11.05億円ミツボシコーポレーションの買収(2025年4月)で出た、一度だけの利益
特別損失:のれんの減損−8.25億円米国子会社(MORITO SCOVILL AMERICAS)。関税や原材料高で将来の回収可能性を見直した
差し引き+2.80億円特別損益の合計
特別損益を除いた純利益(単純な差し引き)26.36億円1株利益に換算して101.1円。配当性向は69.2%

出典は2025年11月期決算短信・説明資料と、2026年1月14日付「のれんの減損損失による特別損失の計上に関するお知らせ」です。除いた純利益は、税効果を考えない筆者の単純な差し引きで、会社の公表値ではありません。1株利益への換算は、純利益÷会社開示の1株利益(2916÷111.88)で求めた株数を使っています。

2026年11月期の9か月累計でも、同じ影響が出ています。純利益は前年同期比21.6%減ですが、前年同期の純利益に負ののれん発生益11.05億円が入っていたためです。

9か月累計(12〜8月)2025年2026年前年同期比
売上高405.95億円493.05億円+21.5%
営業利益23.77億円29.17億円+22.7%
純利益(会社開示)30.19億円23.66億円-21.6%
純利益(負ののれん発生益11.05億円を除く)19.14億円23.66億円+23.6%

出典は2026年10月14日付の第3四半期決算短信です(前年同期は、企業結合の会計処理の確定を反映した金額)。除いた前年同期の純利益は、筆者の単純な差し引きです。 売上は、Ms.ID・ミツボシコーポレーションの連結に加え、ヘルスケア関連、ゲーム関連、厨房機器関連が伸びました。久永製作所も新たに連結に加わっています。

業績の流れと、10月14日の予想修正

年度売上高営業利益営業利益率純利益1株利益
2022/11期484.78億円21.16億円4.4%16.74億円62.2円
2023/11期485.29億円24.64億円5.1%22.17億円83.1円
2024/11期485.37億円28.68億円5.9%25.72億円97.12円
2025/11期568.67億円33.33億円5.9%29.16億円111.88円
2026/11期(予想)660.00億円36.00億円5.5%30.50億円121.38円

出典は株探の業績推移と、会社の決算短信です(2026/11期は2026年10月14日修正後の会社予想)。2025/11期には、新たに連結したMs.ID(9か月分)とミツボシコーポレーション(6か月分)が入っています。

会社は2026年10月14日、通期予想を上げました。売上高は630億円から660億円、営業利益は35億円から36億円、純利益は30億円から30.5億円、1株利益は117.21円から121.38円です。配当予想の72円は変わっていません。 会社の説明では、中東情勢などで調達コストが増える傾向にある一方、流行に左右されにくい既存事業が堅調で、販売条件の見直しや生産効率の向上が効いたとしています。

🔎 第4四半期に必要な数字
9か月累計の営業利益29.17億円は、通期予想36億円の進捗率81.0%、純利益23.66億円は通期予想の77.6%です。 残りの第4四半期(9〜11月)に必要なのは、営業利益6.83億円、純利益6.84億円です。 前年の第4四半期の営業利益は9.56億円(通期3,333−第3四半期累計2,377)だったので、今期の予想は前年の第4四半期より28.6%低い水準です。 予想が保守的なのか、第4四半期に費用が出るのかは、会社の説明にありません。2027年1月中旬の通期決算で確認できます。
セグメント別(地域・9か月累計)売上高前年同期比セグメント利益前年同期比
日本361.22億円+24.6%20.29億円+15.0%
アジア72.63億円+18.0%7.65億円+29.2%
欧米59.20億円+8.7%5.11億円+56.5%

出典は第3四半期決算短信(外部顧客への売上高)。一部の日系自動車メーカー向けは苦戦で、アジアと米国では自動車内装部品の売上が減った地域があります。

買収と現金:配当を支える土台

年度営業CF投資CF財務CF現金等の残高配当総額営業CF÷配当総額
2023/11期43.99億円0.77億円-19.83億円130.09億円14.68億円(推計)3.00倍
2024/11期46.20億円6.38億円-26.80億円154.60億円16.95億円2.73倍
2025/11期29.94億円-50.15億円-41.42億円94.01億円18.47億円1.62倍

出典は株探の財務・キャッシュフロー推移と、2025年11月期決算短信です。配当総額は、2024年・2025年は短信の実額(16.95億円・18.47億円)、2023年は会社開示の配当性向×純利益(66.2%×22.17億円)による筆者の推計です。

営業キャッシュフローは、3期とも配当総額を上回りました。ただし2025年11月期は営業CFが29.94億円に減り、配当総額の1.62倍まで下がっています。 この年は、買収で投資CFが−50.15億円、配当や自己株式の取得で財務CFが−41.42億円となり、現金等は154.60億円から94.01億円へ60.59億円減りました。 それでも自己資本比率は71.8%(前期74.8%)、有利子負債は約29億円で、財務に余裕があります。

📉 今後5年は、財務の余裕を成長投資に使う計画です
会社は第9次中期経営計画(2027年11月期〜2031年11月期)で、5年間の営業CF約200億円に加え、有利子負債約100〜150億円を使い、M&Aに約100〜150億円、株主還元に約100〜170億円を配分する見通しを示しています。 2031年11月期の目標は、売上高1,000億円、営業利益60億円、ROE12%、DOE6%です。総資産は約700億円、自己資本比率は約60%(2025年11月期は71.8%)へ下げる想定です。 自己株式の取得も続いており、上限30万株・6億円の枠(2026年7月16日〜2027年1月12日)に対し、9月末までに50,000株・90.5百万円(平均1,810円)、枠の16.7%(株数)・15.1%(金額)を取得しました。

スクリーニング指標

数値は適時開示・株探の値です(配当利回り・PER・PBR・時価総額は2026年11月2日終値で計算)。

指標モリトの数値目安・コメント
配当利回り
(株価に対する配当金の割合)
4.00%(2026/11期予想72円) 目安3.5%以上 ✅
自己資本比率
(総資産に占める自己資本の割合)
71.8%(2026年8月末) 40%以上 ✅ 2024年11月末は74.8%。会社は約60%への低下を想定
有利子負債倍率
(自己資本に対する有利子負債の倍率)
0.07倍(2025年11月末) 1倍以下 ✅ 有利子負債は約29億円
PER
(株価収益率・割安度の目安)
14.83倍(2026/11期予想1株利益121.38円) 15倍以下 ✅ 予想の達成が前提
PBR
(株価純資産倍率)
1.10倍(2026年8月末の1株純資産1,630.2円) 1.5倍以下 ✅
配当性向
(利益のうち配当に回す割合)
59.3%(2026/11期予想) 20〜60% ⚠️ 上限に近い水準。特別損益を除いた2025年11月期は69.2%
ROE
(自己資本利益率・経営効率)
7.4%(2025/11期) 8%以上 ⚠️ 届いていません。会社目標は2031年11月期に12%
営業キャッシュフロー
(本業で稼いだ現金)
29.94億円(2025/11期) 毎期プラス ✅ 2023〜2025年の3期とも配当総額を上回る(1.62〜3.00倍)
時価総額
(会社全体の値段)
482億円 500億円以上 ⚠️ わずかに届かない小型株
連続増配年数 5期(2021〜2025/11期) ✅ 予想を含めると6期。ただし2021年は2020年の減配からの回復
📝 スクリーニング評価:7/10クリア。財務の強さ(自己資本比率71.8%・有利子負債倍率0.07倍)、PER・PBR、配当の伸びが基準を満たします。 配当性向・ROE・時価総額は基準に届きません。この評価には、特別損益の影響(2025年11月期)と、今後の自己資本比率の低下計画が入っていません。

8期分のグラフ

増配 減配 維持・基準年
配当は2020/11期に26円から18円へ減配し、2021/11期から5期連続で増配しました。2026/11期は72円(予想)です。 2023/11期の+23円が、グラフで最も大きな段差です。
DOEは2.2%→1.5%→2.2%→2.4%→3.9%→4.3%→4.6%と上がり、旧基準の4.0%を2024/11期から上回っています。 新しい基準の5.0%は2027/11期から、2031/11期の目標は6.0%です。新基準の5.0%は、すでに4.6%まで来た水準の、さらに上に置かれています。
配当性向は2020/11期の104.8%を除くと、50〜66%の間です。2023〜2025/11期は62〜66%で推移し、会社の基準「50%以上」を上回っています。 2026/11期は59.3%(10月14日修正後の予想で計算)です。

買う前に確かめたい3つのこと

  1. 次の配当は期末36円の予想で、権利付最終日は2026年11月26日(木):中間36円の基準日は過ぎています。100株で税引前3,600円(2.00%)です。11月26日までに買う必要があるので、日程に余裕がありません。
  2. 2027年1月中旬の通期決算で、2027年11月期の配当予想を見る:DOE5.0%基準が数字で出ます。この記事の試算(81.5円)と比べると、方針の効き方が分かります。
  3. 特別損益を除いた利益で配当性向を見る:2025年11月期は69.2%でした。2026年11月期の予想は59.3%で、第4四半期(営業利益6.83億円が必要)の結果で動きます。

🐨 コアラ先生のひとこと

コアラ先生から読者のみなさんへ
💡

この銘柄に注目した理由:
「累進配当」と「DOE」を、実際に導入した会社の数字で確かめられる題材だったからです。 会社が基準を5.0%に上げたあと、配当がいくらになるかを、純資産から試算できます。結果は81.5円(今期予想の72円から+13.2%)でした。

🌱

初心者へのアドバイス:
100株で180,000円です。年末の権利を取る場合の期限は11月26日で、あまり日がありません。 慌てて買うより、2027年1月の決算で配当予想を見てからでも遅くありません。小型株は売買が少ない日があるので、成行より指値が向きます。

⚠️

注意点:
累進配当は「減らさない方針」で、約束ではありません。2020年11月期には減配した実績があります。 純利益は、買収の特別利益や減損で大きく振れます。M&Aを積極化する計画なので、のれんの減損が再び出る可能性もあります。優待の有無は未確認です。

よくある質問

Q. モリトはどんな会社ですか?

ホックやマジックテープ®など衣料・靴・バッグ用の付属品、雑貨・ヘルスケア・厨房機器サービス、自動車・鉄道・航空機の内装部品を扱う専門商社です。1908年に大阪で、ハトメ・ホックの仲買商として創業しました。売上の構成は、9か月累計でアパレル関連60.2%、プロダクト関連29.1%、輸送関連10.1%です。東証プライム市場に上場する11月決算の会社で、時価総額は482.4億円です(2026年11月2日終値)。

Q. モリトの配当利回りは何%ですか?

2026年11月2日終値1,800円と、2026年11月期の会社予想配当72円で計算すると4.00%です。前期実績の70円で計算すると3.89%です。株価は毎日動くため、最新の利回りはYahoo!ファイナンスで確認してください。

Q. 累進配当とDOE5.0%の導入で、配当はいくらになりますか?

会社は2027年11月期の配当から、累進配当とDOE5.0%の基準を適用すると開示しました。2026年8月末の純資産404.03億円に5.0%をかけると配当総額は20.20億円で、株数24,783,651株で割ると1株81.5円です(会社の9月30日の開示の株数で割ると80.0円)。これは筆者の試算で、会社が示した金額ではありません。純資産は期末までに変わり、DOE5.0%は約束ではなく基準です。2027年11月期の配当予想は、例年1月中旬の通期決算で出ます。

Q. 純利益が前年より減っているのに、配当は大丈夫ですか?

2026年11月期の9か月累計で、純利益は前年同期比21.6%減の23.66億円ですが、営業利益は22.7%増の29.17億円です。前年同期の純利益には、買収で出た負ののれん発生益11.05億円が入っていました。これを除くと、前年同期は19.14億円で、今期は23.6%増です(筆者の単純な差し引き)。会社は通期予想を10月14日に上げ、配当予想の72円は据え置いています。

Q. 今、モリトを買うと、いつ配当を受け取れますか?

2026年11月期の72円のうち、中間配当36円は基準日が5月31日で、すでに過ぎています。次に受け取れるのは、期末配当の予想36円です。基準日は11月30日(月)で、権利付最終日は2026年11月26日(木)です。1,800円に対する期末36円は2.00%(半年分)で、100株なら税引前3,600円、手取りは2,869円です。前期の期末配当の効力発生日は2026年2月27日でした。

Q. モリトは減配したことがありますか?

あります。2020年11月期に、26円から18円へ減配しました。この年は純利益が4.70億円に落ち、配当性向は104.8%でした。2021年11月期に26円へ戻し、2025年11月期の70円まで5期連続で増配しています。2026年11月期の予想は72円です。累進配当は2027年11月期からの方針で、約束ではありません。

Q. モリトに株主優待はありますか?

この記事で確認できた会社の資料(決算短信、決算説明資料、中期経営計画、株主総会招集通知、IRページの株式情報)には、株主優待の記載がありません。有無は未確認です。購入前に、会社のIRページでご確認ください。

📂 このページのデータはどこで調べたの?

配当方針・自己株式取得・中期経営計画
モリトの2026年7月14日付「利益配分に関する基本方針の変更(DOE基準引き上げおよび累進配当の導入)に関するお知らせ」「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」「第9次中期経営計画『ACTION 1000』」と、2026年10月5日付「自己株式の取得状況に関するお知らせ」を、日本取引所グループ(JPX)の適時開示から取得しました。

業績・予想・財務
2026年10月14日付の第3四半期決算短信と「2026年11月期連結業績予想の修正に関するお知らせ」、2026年1月14日付の2025年11月期決算短信・決算説明資料・「のれんの減損損失による特別損失の計上に関するお知らせ」、2026年1月23日付「剰余金の配当及び別途積立金の取り崩しに関するお知らせ」です。 自己資本比率、純資産、発行済株式数(26,800,000株)、自己株式(2026年8月末2,016,349株)、配当、キャッシュフロー、セグメント別の数字は、これらの原文によります。

会社資料の食い違い
2026年7月14日の方針変更の資料の参考欄は、2025年11月期の配当を「中間34円・期末36円」としていますが、決算短信と1月23日の配当決定の開示は「中間33円・期末37円」(合計70円)です。この記事は、決算短信の数字を使っています。

過去の業績・キャッシュフロー・株価
株探(kabutan.jp/stock/finance?code=9837)を2026年11月3日に取得しました。株価はYahoo!ファイナンスの日足(2026年11月2日終値)です。売買代金は、直近20営業日の「終値×出来高」の平均(約1.4億円)を、同じ日足から計算しました。

計算の前提
利回り=配当÷株価、PER=株価÷予想1株利益(121.38円)、PBR=株価÷2026年8月末の1株純資産(自己資本40,403百万円÷株数24,783,651株=1,630.2円)、DOE=配当総額÷期末の自己資本。配当性向は、特記がなければ1株配当÷1株利益、会社開示値は出典欄に記載しています。 試算の配当は、純資産40,403百万円×5.0%÷24,783,651株です。株数の「自己株式」には、役員向けの株式給付信託が保有する株式を含みます(決算短信の注記)。 配当総額の2023年と、特別損益を除いた純利益は、筆者の推計・単純な差し引きです。権利付最終日は、基準日(2026年11月30日・月)の2営業日前にあたる11月26日(木)です。株主優待は確認していません。

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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 株価・配当利回り・PER・PBRは2026年11月2日時点、配当・業績は2025年11月期の実績と2026年11月期の会社予想(2026年10月14日修正)、財務は2026年8月末です(出典:適時開示・株探・Yahoo!ファイナンス)。 DOE5.0%基準に基づく配当の試算、特別損益を除いた配当性向、配当総額の推計は筆者の計算で、会社の公表値ではありません。 株価・配当金・各種指標は常に変動します。投資にはリスクが伴います。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。 当ブログは投資助言業者ではありません。

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