【PR】本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。
サカタインクス(証券コード:4633)は、印刷インキの会社です。 配当は2017年12月期から2022年12月期まで6期続けて30円でした。 そこから4年で100円(2026年12月期予想)へ。3.3倍です。
配当がこれだけ増えると、無理をしていないかが気になります。 ところが配当性向(利益のうち配当に回す割合)は41.3%(2026年12月期予想)で、利益の半分も配当に回していません。 配当が増えたのは、1株利益が2022年から2025年の3年で2.75倍に伸びたからです。
一方で、配当利回りは3.81%です。当ブログが目安にしている5%には届きません。 利回りの高さではなく、増配の勢いで見る銘柄です。 この増配がどこから来たのか、2027年以降も続くのかを、10期分のデータで見ていきます。
基本情報
現在の株価・配当情報
100株買うには262,300円が必要です。年間の配当金は税引前で10,000円、 NISA口座以外なら20.315%が引かれて手取りは7,968円になります。
スクリーニング指標
数値はIRBANK・Yahoo!ファイナンス(2026年10月7日時点/2025年12月期確定値・2026年12月期会社予想)ベースの参考値です。
| 指標 | サカタインクスの数値 | 目安・コメント |
|---|---|---|
| 配当利回り (株価に対する配当金の割合) |
3.81%(2026/12期予想) | 目安3.5%以上 ✅ 上回る(5%には届かない) |
| 自己資本比率 (総資産に占める自己資本の割合) |
52.8% | 40%以上 ✅ 10期にわたり48〜53%で推移 |
| PER (株価収益率・割安度の目安) |
10.84倍(2026/12期予想) | 15倍以下 ✅ 下回る |
| PBR (株価純資産倍率) |
1.08倍(2025/12期実績) | 1.5倍以下 ✅ 下回る |
| 配当性向 (利益のうち配当に回す割合) |
41.3%(2026/12期予想) | 20〜60% ✅ 範囲内(2025/12期実績は40.4%) |
| ROE (自己資本利益率・経営効率) |
9.74%(2025/12期実績) | 8%以上 ✅ 上回る(2022/12期は5.28%) |
| 連続増配年数 | 3期(2023〜2025/12期) | 2026/12期予想も増配 |
| 時価総額 (会社全体の値段) |
約1,279億円 | 500億円以上 ✅ 中型株 |
8つの指標がすべて目安を満たしました。ただし、指標だけでは判断できません。 指標は「今の数字」しか表しません。この銘柄で確認すべきなのは、 増配を支えている方針がいつまでのものかという点です。後半の章で取り上げます。
📊 上の指標は、どれをどの順番で見るかで判断が変わります。見方は高配当株を買う前に見る5つの数字にまとめています。
10期分のグラフ
過去10期の配当金推移(据え置きの年も載せます)
株式分割はありません。金額は1株あたりの年間配当金(中間+期末)です。
| 年度 | 1株あたり年間配当金 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2017/12期 | 30円 | 増配 +2円 |
| 2018/12期 | 30円 | 維持 |
| 2019/12期 | 30円 | 維持 |
| 2020/12期 | 30円 | 維持 |
| 2021/12期 | 30円 | 維持 |
| 2022/12期 | 30円 | 維持 |
| 2023/12期 | 35円 | 増配 +5円 |
| 2024/12期 | 70円 | 増配 +35円 |
| 2025/12期 | 95円 | 増配 +25円 |
| 2026/12期(予想) | 100円 | 増配 +5円 |
※2016/12期は28円(記念配当2円を含む)。2017/12期の「+2円」はこの28円との比較です。
配当が3倍になった理由を分解する
配当は「1株利益 × 配当性向」で決まります。2022/12期と2025/12期を並べると、どちらがどれだけ効いたかが分かります。
| 項目 | 2022/12期 | 2025/12期 | 何倍か |
|---|---|---|---|
| 1株利益(EPS) | 85.52円 | 235.24円 | 2.75倍 |
| 配当性向 | 35.1% | 40.4% | 1.15倍 |
| 1株配当 | 30円 | 95円 | 3.17倍 |
2.75倍 × 1.15倍 = 3.17倍で、配当の伸びと一致します。 つまり配当が増えた理由の大部分は、利益が2.75倍になったことです。 配当性向も上がりましたが、その寄与は1.15倍にとどまります。
もう一つの後押しが、会社の還元方針です。中期経営計画「CCC-II」(2024〜2026年)の期間中、 総還元性向50%以上(配当と自社株買いを合わせて、利益の半分以上を株主に返す)を目標にしています。 2025年は配当に加えて10億円の自社株買いを行い、総還元性向は49%でした。 2026年も10億円の自社株買いを予定し、50%以上を見込んでいます(2026年2月の決算説明)。
株主優待は「長く持つほど」効く
100株以上を12月末に持っていると、QUOカードが年1回もらえます。 金額は何株持っても同じで、保有期間が長いほど増えます。 100株の場合、配当と優待を合わせた利回りは次のとおりです。
| 継続保有期間 | QUOカード | 100株の優待込み利回り |
|---|---|---|
| 1年未満 | 500円分 | 4.00% |
| 1年以上3年未満 | 1,000円分 | 4.19% |
| 3年以上 | 2,000円分 | 4.57% |
計算式は(配当10,000円+QUOカード)÷ 262,300円 × 100 です。 保有期間は、6月末と12月末の株主名簿に同じ株主番号で続けて載った回数で数えます。 連続3回以上で「1年以上」、連続7回以上で「3年以上」です。 途中で一度でも100株を下回ったり、売って買い直したりすると、数え直しになる点に注意してください。
財務の安定性(1株利益と配当性向)
配当を払い続けられるかは、利益に対して配当がどれだけ重いかで判断します。
| 年度 | 1株利益(EPS) | 配当性向 | 1株配当 |
|---|---|---|---|
| 2017/12期 | 142.75円 | 21.0% | 30円 |
| 2018/12期 | 80.34円 | 37.3% | 30円 |
| 2019/12期 | 70.45円 | 42.6% | 30円 |
| 2020/12期 | 90.31円 | 33.2% | 30円 |
| 2021/12期 | 84.42円 | 35.5% | 30円 |
| 2022/12期 | 85.52円 | 35.1% | 30円 |
| 2023/12期 | 149.20円 | 23.5% | 35円 |
| 2024/12期 | 180.64円 | 38.8% | 70円 |
| 2025/12期 | 235.24円 | 40.4% | 95円 |
| 2026/12期(予想) | 242.05円 | 41.3%(試算) | 100円 |
注目してほしいのは2018〜2019/12期です。1株利益は142.75円から70.45円へ、2年で半分以下(−50.6%)に落ちました。 それでも配当は30円のまま維持され、配当性向は42.6%にとどまりました。 2022/12期も、営業利益が74.1億円から41.3億円へ44.3%減りましたが、配当は30円を守っています。 減益の年でも配当を減らさなかった実績があります。
自己資本比率は2016/12期から2025/12期まで、48.6〜52.8%の範囲で推移しています。 配当を増やしながら、借入に頼らない財務を保ってきました。
2027年以降は「次の方針」を確認する
この銘柄の最大の確認ポイントは、総還元性向50%以上という目標が、2026年までの中期経営計画のものだという点です。 2027年からの方針は、まだ公表されていません。次の中期経営計画で目標が引き下げられれば、増配のペースも変わります。
また、2026年2月の決算説明で確認した範囲では、「減配せず、維持か増配を続ける」という累進配当の方針は掲げていません。 過去に減配していないのは実績であって、約束ではありません。 累進配当やDOE(株主資本配当率)といった方針の違いは、累進配当とDOEの記事で解説しています。
利益の伸びも落ち着いてきました。1株利益は2025/12期の235.24円から、2026/12期予想で242.05円(+2.9%)です。 配当の増え方も+5円と小さくなっています。 2023〜2025年のような大幅な増配が続くと見込むのは早計です。
🐨 コアラ先生のひとこと
この銘柄に注目した理由:
配当の伸びを「利益」と「配当性向」に分けると、きれいに説明がつく銘柄だからです。
配当が3.17倍になったうち、利益の伸びが2.75倍、配当性向の引き上げが1.15倍。
増配が無理をしたものかどうかは、この分解で確かめられます。
ほかの増配銘柄を見るときにも使える考え方です。
初心者へのアドバイス:
100株で262,300円と、高配当株の中では金額が大きめです。
利回り3.81%は5%に届かないため、今すぐ配当を多く受け取りたい人より、配当が育つのを待てる人に向いています。
優待は3年以上持ち続けて2,000円分になるので、長く持つほど優待の効率が上がります。
注意点:
確認しておきたいのは2つです。1つ目は、総還元性向50%以上の目標が2026年までのものであること。
2027年からの中期経営計画で、還元方針がどう変わるかを確かめてください。
2つ目は、海外の比重が大きいことです。
営業利益のうちアジアと米州で121億円を占めており、海外の需要や為替が業績に影響します。
よくある質問
2026年10月7日終値2,623円と、2026年12月期の会社予想配当100円で計算すると3.81%です。100株以上を持つと株主優待のQUOカードももらえ、3年以上持ち続けた場合は優待込みで4.57%になります。株価は毎日動くため、最新の利回りはYahoo!ファイナンスで確認してください。
主な理由は利益の伸びです。1株利益は2022年12月期の85.52円から2025年12月期の235.24円へ2.75倍になりました。同じ期間に配当性向も35.1%から40.4%へ上がり、この2つを掛け合わせると配当は30円から95円へ3.17倍になります。無理に配当を増やしたのではなく、利益が増えた分を配当に回した形です。
毎年12月末に100株以上持っている株主に、QUOカードが年1回もらえます。金額は保有期間で変わり、1年未満は500円分、1年以上3年未満は1,000円分、3年以上は2,000円分です。保有期間は、6月末と12月末の株主名簿に同じ株主番号で続けて載った回数で数えます。何株持っても金額は同じです。
過去には減益の年でも配当を維持してきました。1株利益が半分以下に落ちた2018〜2019年12月期も、営業利益が44.3%減った2022年12月期も、配当は30円のままでした。ただし、総還元性向50%以上という目標は中期経営計画CCC-II(2024〜2026年)の期間のものです。2027年以降の方針はまだ公表されていないため、次の中期経営計画で確認が必要です。
配当金・業績データ(出典:IRBANK)
配当金:https://irbank.net/4633/dividend
財務データ:https://irbank.net/4633/results
トップページ:https://irbank.net/4633
株価データ
株価2,623円は2026年10月7日の終値です。
Yahoo!ファイナンス:https://finance.yahoo.co.jp/quote/4633.T
配当利回りの計算方法
年間配当金 ÷ 現在株価 × 100 = 配当利回り(%)
100円 ÷ 2,623円 × 100 = 3.81%
優待込み利回りの計算方法(100株)
(年間配当金 × 100株 + QUOカード)÷(株価 × 100株)× 100
3年以上の場合:(100円 × 100株 + 2,000円)÷(2,623円 × 100株)× 100 = 4.57%
※優待は税制上の扱いが配当と異なります。ここでは受け取る価値を単純に足した参考値です。
PER・PBR・配当性向(予想)の計算方法
PER:2,623円 ÷ 2026/12期予想1株利益242.05円 = 10.84倍
PBR:2,623円 ÷ 2025/12期の1株純資産2,425.42円 = 1.08倍
配当性向(予想):100円 ÷ 242.05円 × 100 = 41.3%
時価総額:2,623円 × 発行済株式数48,751,138株 = 約1,279億円(株式数はYahoo!ファイナンスの値)
株主還元方針・事業内容
2025年12月期決算説明(2026年2月12日開催)の書き起こし:https://finance.logmi.jp/articles/383798
株主優待
大和インベスター・リレーションズ 株主優待ガイド:https://yutai-guide.daiwair.co.jp/stock/detail/4633
優待の内容・条件は変更される場合があります。最新の条件は会社の公式サイトでご確認ください。
最新情報を確認する
最新の株価・配当情報は必ず以下でご確認ください。
あわせて読みたい
- 累進配当とDOEとは|「減配しない約束」がある会社とない会社の違い
- 優待と高配当の両取り|優待込みの利回りの考え方
- 高配当株を買う前に見る5つの数字|この記事の指標表の読み方
- 高配当株スクリーニングの方法|配当性向から危ない高配当株を見分ける手順
- 利回りが高いのはなぜか|利回りだけで選ばない理由
※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。
📣 気になった銘柄、口座を開いて購入してみよう
楽天証券・SBI証券はどちらも口座開設・維持費が無料。
NISA口座も同時に開設すれば、配当金を非課税で受け取れます。
1業種に偏らせないことが、高配当株では効いてきます。考え方はセクター分散の記事にまとめました。
【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 掲載データは2025年12月期(2025/12期)確定値と2026年12月期会社予想をベースにしています(出典:IRBANK)。 株価は2026年10月7日終値時点です。株価・配当金・各種指標は常に変動します。投資にはリスクが伴います。 株主優待の内容・条件は会社の判断で変更または廃止される場合があります。最新の条件は必ず会社の公式サイトでご確認ください。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。 当ブログは投資助言業者ではありません。
毎週土曜の朝、
利回り5%以上の銘柄リストが届きます
当ブログで解説している銘柄のうち、配当利回り5%以上のものを毎週まとめてお届けします。株価は金曜終値、配当は実際に支払われた実績ベース。計算の前提もすべて明記しているので、ご自身で確かめられます。
LINEで受け取る(無料)メールアドレスの入力は不要です。
いつでもブロックできます。
特定の銘柄の購入を勧めるものではありません。
次に読まれている記事
高配当株スクリーニングの方法 →