【高配当株】ソフトバンク(9434)を徹底分析!
配当だけなら3.76%、100株なら実質8%になる理由

⚠️ ご注意ください
この記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。 掲載しているデータは2026年3月期(2026/3期)確定値をベースにしています(出典:IRBANK)。 株価は2026年8月18日終値時点です。株価・配当金は変動しますので、最新情報は必ずYahoo!ファイナンス・IRBANKでご確認ください。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。

ソフトバンク(証券コード:9434)は、高配当株を調べ始めた人が 最初に名前を挙げる銘柄です。ところが実際の配当利回りは3.76%。 当ブログが目安にしている5%には届きません。イメージほど高くないのです。

ただし、この銘柄には利回りの数え方がもう一つあります。 ソフトバンクにはPayPayマネーライト1,000円分の株主優待があり、 これは何株持っても金額が変わりません。 100株(約23,400円)で計算すると、配当880円と優待1,000円で実質8.03%。 一方で1,000株なら4.19%まで下がります。

つまりソフトバンクは、何株買うかで「高配当かどうか」が変わる銘柄です。 この仕組みと、あわせて見ておくべき自己資本比率16%という弱点を、9期分のデータで見ていきます。

基本情報

ソフトバンク
9434
情報・通信業
東証プライム
3月(3月31日)
年2回(中間・期末)
あり(PayPayマネーライト1,000円分/1年以上の継続保有)
約11兆1,931億円

現在の株価・配当情報

配当利回り(年間配当金 ÷ 現在株価 × 100)
3.76%
株価(2026年8月18日終値)
234.0円
1株あたり年間配当金(2027/3期予想)
8.8円
計算式:8.8円(配当金)÷ 234.0円(株価)× 100 = 3.76%
⚠️ 株価は常に変動します。現在の利回りは必ずYahoo!ファイナンスでご自身でご確認ください。

100株買うには約2万3,400円が必要です。年間の配当金は税引前で880円、 NISA口座以外なら約20.315%が引かれて手取りは約701円になります。 大型株のなかでは最も少額から買える部類で、初めての1銘柄に選ばれやすい価格帯です。

📡 通信株を見るときの注意点
通信は景気に業績が左右されにくい代わりに、大きな成長も見込みにくい業種です。 毎月の通信料金という安定した現金収入がある一方、基地局や回線への設備投資が絶えず必要になります。 そのため通信各社は借入を使って設備を持ち、自己資本比率が低くなりやすいという共通点があります。 「大手だから財務も盤石」と考えず、後半の比較表で3社の数字を見比べてください。

スクリーニング指標

数値はIRBANK・Yahoo!ファイナンス(2026年8月18日時点/2026年3月期確定値)ベースの参考値です。

指標ソフトバンクの数値目安・コメント
配当利回り
(株価に対する配当金の割合)
3.76%(2027/3期予想) 目安3.5%以上 ✅ 上回る(優待込みなら100株で8.03%)
自己資本比率
(総資産に占める自己資本の割合)
16.0% 40%以上 ❌ 大きく下回る
PER
(株価収益率・割安度の目安)
20.0倍(予想) 15倍以下 ⚠️ 上回る
PBR
(株価純資産倍率)
3.84倍(実績) 1.5倍以下 ⚠️ 上回る
配当性向
(利益のうち配当に回す割合)
75.8%(2026/3期実績) 20〜60% ❌ 7期連続で75%超
ROE
(自己資本利益率・経営効率)
18.62%(2026/3期実績) 8%以上 ✅ 大きく上回る
連続増配年数 なし(5期は据え置き) 2027/3期予想で6期ぶりの増配
時価総額
(会社全体の値段)
約11兆1,931億円 500億円以上 ✅ 超大型株

❌が2つ付きました。自己資本比率16.0%と配当性向75.8%です。 どちらも一時的に悪化した数字ではなく、この会社の平常運転にあたる水準です。 ROE18.62%という高い数字も、自己資本が薄いことの裏返しという面があります。 分母である自己資本が小さければ、同じ利益でもROEは高く出るからです。

9期分のグラフ

増配 減配 維持
2021/3期から2026/3期まで8.6円で真っ平らです。 分割前の金額でいえば86円が5期続きました。増配も減配もしていません。 左端の2019/3期が低いのは、2018年12月の上場で期末配当しか出していないためです。 翌年から通期の配当が始まったので、この伸びは増配ではありません。 右端の2027/3期予想8.8円が、6期ぶりの増配にあたります。
上場初年度の2019/3期を除き、7期すべてで75%を超えています。 利益の4分の3以上を配当に回し続けているということです。 日本製鉄の731%のように一年だけ跳ね上がった数字とは意味が違い、 これがソフトバンクの平常運転です。 安定した通信料収入があるから可能な水準ですが、増配に回せる余力は小さいことも同時に示しています。

過去9期の配当金推移(据え置きの年も載せます)

金額は2024年10月1日の「1株→10株」分割を調整した後の値です。 2025/3期は中間配当(分割前基準・43円)を分割後換算(÷10=4.3円)し、期末配当(分割後基準・4.3円)と合算しています。

年度1株あたり年間配当金前年比
2019/3期3.75円上場初年度・期末のみ
2020/3期8.50円通期化
2021/3期8.60円増配 +0.10円
2022/3期8.60円維持
2023/3期8.60円維持
2024/3期8.60円維持
2025/3期8.60円維持
2026/3期8.60円維持
2027/3期(予想)8.80円増配 +0.20円
📝 総評:ソフトバンクは上場以来、一度も減配していません。これは大きな強みです。 ただし増配もしていません。2021/3期から5期にわたって8.6円で据え置き、2027/3期予想でようやく8.8円へ動きます。 「連続増配銘柄」を探している人の条件には合わない銘柄です。

株主優待は「100株だけ」が最も効率的

ソフトバンクの株主優待はPayPayマネーライト1,000円分です。 ここで重要なのは、保有株数に関わらず一律1,000円分という点です。 100株でも1万株でも、もらえる金額は変わりません。

配当は株数に比例して増えますが、優待は増えません。 その結果、株数が増えるほど「投資額に対する優待の割合」が薄まっていきます。 実際に計算すると次のようになります。

保有株数投資額年間配当(税引前)優待合計と実質利回り
100株 23,400円 880円 1,000円 1,880円/8.03%
200株 46,800円 1,760円 1,000円 2,760円/5.90%
500株 117,000円 4,400円 1,000円 5,400円/4.62%
1,000株 234,000円 8,800円 1,000円 9,800円/4.19%

100株の8.03%と1,000株の4.19%では、倍近い差があります。 優待の価値だけを見るなら、100株で止めるのが最も効率的です。 ただし「配当金という現金を増やしたい」という目的なら、株数を増やす意味はあります。 100株の配当は年880円で、これでは生活は変わりません。目的で判断してください。

⚠️ 優待には3つの条件があります
①1年以上の継続保有が必要です。 3月31日と9月30日を基準日として、同一の株主番号で株主名簿に3回以上連続で記載される必要があります。 買ってすぐの初回はもらえません。
②年1回です。3月と9月の両方で受け取ることはできません。
③PayPayマネーライトは銀行口座へ出金できません。 店舗での支払いや他のPayPayユーザーへの送金には使えますが、現金化はできません。 有効期限はありません。PayPayを使わない人にとっては、1,000円の価値がそのままとは限りません。

株式分割で数字が10分の1になっています

ソフトバンクは2024年10月1日に株式を1株から10株に分割しました。 投資単位を下げて買いやすくするための分割です。

この分割のせいで、過去の配当を調べると数字が急に小さくなったように見えます。 分割前は年86円、分割後は年8.6円。10分の1になったように見えますが、減配ではありません。 持っている株数が10倍になっているため、受け取る金額の合計は変わりません。

2025年3月期は分割をまたいだ年で、中間配当が分割前基準の43円、期末配当が分割後基準の4.3円です。 データベースによってはこれを単純に足して47.3円と表示します。 分割後の株数に揃えるには中間配当を10で割り、4.3円+4.3円=8.6円と計算します。 この記事のグラフと表は、すべて分割後の株数に統一しています。

通信3社を並べて比べる

ソフトバンクだけを見ても、その数字が高いのか低いのか判断できません。 同じ通信業界のNTT・KDDIと並べます。すべて2026年8月18日終値と2026年3月期の確定値です。

項目NTT(9432)KDDI(9433)ソフトバンク(9434)
株価 160.4円 2,854円 234.0円
100株の投資額 16,040円 285,400円 23,400円
予想配当利回り 3.37% 2.94% 3.76%
配当性向(2026/3期) 42.0% 43.6%(試算) 75.8%
自己資本比率(2026/3期) 20.8% 26.6% 16.0%

3社のなかでソフトバンクは、利回りが最も高く、財務の余裕が最も小さいという位置づけです。 利回りが高いことには理由があります。配当性向75.8%はNTT・KDDIの1.8倍で、 利益に対して無理をした配当を出しているぶん、利回りが高く見えているということです。

3社とも自己資本比率は目安の40%を下回っています。これは通信業界に共通する特徴で、 ソフトバンク1社だけの問題ではありません。ただし16.0%は3社のなかでも低く、 利益が落ち込んだときに配当を守る余力は薄いと読むべき数字です。

ソフトバンクグループ(9984)と間違えないでください

高配当を目的にソフトバンクを買うなら、証券コードが9434であることを 注文画面で必ず確認してください。名前がよく似たソフトバンクグループ(9984)は まったく別の会社です。

項目ソフトバンク(9434)ソフトバンクグループ(9984)
事業の中身 携帯電話・通信・PayPay 世界の企業に出資する投資会社
株価 234.0円 5,830円
予想配当利回り 3.76% 0.19%
高配当株として 対象になる 対象にならない

ソフトバンクグループの予想配当利回りは0.19%です。 100万円分を買っても年間の配当は1,900円ほどにしかなりません。 投資会社なので保有する企業の株価によって業績が大きく振れ、値動きの幅も9434とは別物です。 「ソフトバンク」で検索して出てきた株を買うという買い方は避けてください。

財務の安定性(1株利益と配当性向)

配当を払い続けられるかは、利益に対して配当がどれだけ重いかで判断します。

年度1株利益(EPS)配当性向1株配当(調整後)
2019/3期9.66円38.8%3.75円
2020/3期9.93円85.6%8.50円
2021/3期10.38円82.8%8.60円
2022/3期11.00円78.2%8.60円
2023/3期11.25円76.4%8.60円
2024/3期10.34円83.4%8.60円
2025/3期11.12円78.3%8.60円
2026/3期11.55円75.8%8.60円
2027/3期(予想)11.70円75.2%(試算)8.80円

1株利益は9.66円から11.55円へ、7期で約2割伸びました。売上高も4兆6,568億円から7兆386億円へ拡大しています。 事業は着実に成長しています。それでも配当が8.6円で止まっていたのは、 すでに利益の4分の3以上を配当に回していて、これ以上増やす余地が乏しかったからです。

2024年3月期に注目してください。1株利益が11.00円から10.34円へ下がった年です。 配当は8.6円のまま据え置かれ、その結果配当性向は78.2%から83.4%へ上がりました。 利益が減っても配当を維持する会社ですが、それは配当性向が跳ね上がる形で吸収されるということです。 利益の落ち込みが数年続けば、この構造は維持できません。

会社が掲げる方針は「利益成長に合わせた継続的な増配を目指す」です。 「累進配当」(減配せず維持か増配を続ける約束)は掲げていません。 配当性向の目標値も公表していません。この点はNTTと同じで、 方針の言葉づかいまで確認しておくと誤解を避けられます。

🐨 コアラ先生のひとこと

コアラ先生から読者のみなさんへ
💡

この銘柄に注目した理由:
「利回り何%か」という問いに、一つの答えがない銘柄だからです。 配当だけなら3.76%。100株なら優待を足して8.03%。1,000株なら4.19%。 どれも嘘ではありません。利回りは条件を書かないと意味を持たないということを、 この銘柄ほど分かりやすく教えてくれる例はありません。

🌱

初心者へのアドバイス:
2万3,400円で買えて、上場以来一度も減配していない。この2点は初めての1銘柄として魅力があります。 買うならまず100株が合っています。優待の効率が最も良く、 金額も家計への影響が小さいからです。ただし優待は1年以上持ち続けないともらえません。 数か月で売るつもりなら、優待を利回りに数えないでください。

⚠️

注意点:
リスクは3つあります。1つ目は自己資本比率16.0%。通信3社で最も低く、 借入に頼った財務です。2つ目は配当性向75.8%。利益が減れば配当を守る余力が小さく、 2024年3月期には利益減がそのまま配当性向83.4%として表れました。 3つ目は増配のペースです。5期据え置きのあと、2027年3月期予想の増配幅は0.2円(2.3%)。 配当を増やして育てていく銘柄ではなく、今の金額を受け取り続ける銘柄と考えてください。

よくある質問

Q. ソフトバンク(9434)とソフトバンクグループ(9984)は何が違いますか?

別の会社で、配当がまったく違います。ソフトバンク(9434)は携帯電話・通信の事業会社で、2027年3月期の予想配当利回りは3.76%です。ソフトバンクグループ(9984)は世界の企業へ出資する投資会社で、予想配当利回りは0.19%しかありません。高配当を目的に買うなら、証券コード9434であることを注文画面で必ず確認してください。

Q. ソフトバンクの株主優待は誰でももらえますか?

1年以上の継続保有が条件です。100株以上を保有し、3月31日と9月30日を基準日として株主名簿に3回以上連続で記載される必要があります。買ってすぐの初回はもらえません。内容はPayPayマネーライト1,000円分で、保有株数に関わらず一律1,000円分です。3月と9月の両方で受け取ることはできず、年1回となります。

Q. ソフトバンクの配当性向75.8%は高すぎませんか?

当ブログの目安20〜60%を大きく超えています。ただしソフトバンクは上場した2019年3月期を除き、7期連続で75%以上を維持しており、一時的に跳ね上がった数字ではありません。設備投資が一巡した通信事業の安定した現金収入を前提にした水準です。裏を返せば増配の余力は小さく、利益が減れば配当も減りやすい構造です。

Q. ソフトバンクは何株買うのが有利ですか?

優待の価値だけを見るなら100株です。株主優待はPayPayマネーライト1,000円分で、何株持っても金額が変わりません。100株(約23,400円)なら配当880円と優待1,000円で実質8.03%になりますが、1,000株では4.19%まで下がります。配当金そのものを増やしたい場合は株数を増やす意味がありますので、目的で判断してください。

📂 このページのデータはどこで調べたの?

配当金・業績データ(出典:IRBANK)
配当金:https://irbank.net/9434/dividend
財務データ:https://irbank.net/9434/results
トップページ:https://irbank.net/9434

株価データ
株価234.0円は2026年8月18日の終値です。
Yahoo!ファイナンス:https://finance.yahoo.co.jp/quote/9434.T

配当利回りの計算方法
年間配当金 ÷ 現在株価 × 100 = 配当利回り(%)
8.8円 ÷ 234.0円 × 100 = 3.76%

優待込みの実質利回りの計算方法
(年間配当金 × 株数 + 優待1,000円)÷(株価 × 株数)× 100
100株の場合:(8.8円 × 100株 + 1,000円)÷(234.0円 × 100株)× 100 = 8.03%
※優待は税制上の扱いが配当と異なります。ここでは受け取る価値を単純に足した参考値です。

株式分割の調整
2024年10月1日に1株→10株の分割が行われました。 2025年3月期の中間配当(分割前基準・43円)は分割後株数換算で4.3円(43÷10)とし、 期末配当(分割後基準・4.3円)と合算して8.6円としています。 2024年10月より前の配当金は、発表額を10で割って現在の株数に揃えています(例:2024年3月期86円 ÷ 10 = 8.6円)。

株主優待の条件
100株以上・同一株主番号で3月31日および9月30日最終の株主名簿に3回以上連続で記載されることが条件です。 進呈内容はPayPayマネーライト1,000円分(保有株数によらず一律)。 3月31日と9月30日の両方を基準日として受け取ることはできません。

会社発表の一次情報
株主還元・配当:https://www.softbank.jp/corp/ir/stock/performance/

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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 掲載データは2026年3月期(2026/3期)確定値をベースにしています(出典:IRBANK)。 株価は2026年8月18日終値時点です。株価・配当金・各種指標は常に変動します。投資にはリスクが伴います。 株主優待の内容・条件は会社の判断で変更または廃止される場合があります。最新の条件は必ず会社の公式サイトでご確認ください。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。 当ブログは投資助言業者ではありません。

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